手持ち撮影パノラマのための
位置決め糸


ノンパララックスポイント(Non Parallax Points)

  • その一点を中心にレンズを回転させればパノラマを視差なく撮ることができるポイントをノンパララックスポイント(略称:NPP)と呼びます。
  • ノンパララックスポイントはしばしばノーダルポイントと呼ばれます。しかしこれは技術的に正しい用語ではなく、しばしば日常的に使われる慣行です。
  • ここに一連のカメラとレンズに対するNPPのデータベースがあります。
  • NPPがどこにあるか正確に知らなくても、それほど不安がることはありません。 ミリメータで測るような、すぐそばにある物体以外の、普通の景色であるならば、おおよそのNPPの位置がわかれば、そこそこ十分なパノラマが撮れます。

注記 ほとんどのレンズでは、真ん中より少し前にNPPがあります。以下で説明に使う8mm魚眼レンズの場合NPPは正面の右側になります。


'I'型糸

I string

  • 仮想三脚(virtual tripod)のアイデアを最初にインターネット上で紹介したのはフィリップ・フルバイン(Philippe Hurbain)さんです。それについてはここで読めます。
  • 必要なのは輪ゴム(図中赤)、糸少々(緑)、それに重りです。
  • 作るのが面倒だなぁ、と思ったら、ここで購入できます(大きな鉛の重りつき!)

'Y'型糸

Y string

  • しかしながらいまのところ個人的にはこちらのアレンジ版の方が好みです。(もちろん本物は色は黒で、目立ちません。また上の概略図では結び目が省かれています)
  • 青く示されているのは、裏がシールになったマジックテープがレンズに貼ってあるところです。黄色の部分は、マジックテープを折り曲げて作った「耳」。白い部分は糸ですが、釣りのテグスを使っています。緑は垂直の糸となります。
  • レンズキャップは、黄色で示される「耳」の下にはまりますので、蓋をしたまま全てを装着できます。組み立てる時には蓋をしておくのが一番です。
  • カメラを上に傾けると、'I'型糸の場合NPPが少し上後方に移動してしまいます。下に傾ければ、下前方に動いてしまいます。このような動きは屋外で雑に撮る場合はともかく、このような狭い場所では良くないかもしれません。
  • さらにこの'Y'型糸は、レンズに触れずに外すことができますが、輪ゴムはどうでしょう... 何がおきるかわかりません。

重り

重りにはなにを使っても構いません。ビー玉、ティースプーン、何も使わないことだって出来ます。つまり糸だけ。 自分では右にあるようなリングを使っています。レンズキャップにマジックテープで留めるのに便利だし、揺れが早く収まるので、撮影時間が短くてすむからです。




フィリップ・フルバインの元祖仮想三脚別名フィルポッド


8mm魚眼レンズとマジックテープで着けた位置決め糸と錘のリング


針金で作った簡単なY型糸フォルダをFinepix F200 EXRにつけた所。波型ダンボールがiPodがカメラの操作ボタンを押してしまうのを防ぐ。


もし糸の冷遇を想像できないなら、仮想三脚で誤魔化してみよう。


糸の先には何を付けましょう? これは簡単な錘の例。


様々な錘の例... これは揺れが早く収まるリング。